技術と色素
メディカルタトゥーの仕上がりは、手技だけでなく、どの色を、どの深さに、どう重ねるかにかかっています。施術に使う材料と原則を透明にご案内します。

01
変色を抑える色素選び
アートメイクの色が時間と共に赤や青に変わるのは、色素成分の影響が大きいです。酸化鉄成分を含まない有機色素を中心に使用し、成分表と安全性試験データが確認された製品のみ使用します。
02
補色で合わせる色
暗い唇や赤く変色した眉は、同系色を重ねるのではなく、反対の色でまず中和します。肌のベースカラーまで計算して複数の色を混ぜます。
03
傷跡組織に合わせた深さ
手術部位は硬かったり薄かったりして、通常の肌とは針の入り方が異なります。組織の抵抗を指先で感じながら速度と深さを調整し、色が一層に均一に定着するようにします。
04
点を重ねて作る立体
一色を面で塗ると平面的に見えます。極めて小さな点の密度を変えることで光と影を作り、乳輪のふっくらとした質感や爪の半月の透明感を表現します。
衛生管理
使い捨てカートリッジ、滅菌器具
- ニードル・カートリッジはお客様お一人に一度だけ使用して廃棄します
- マシンの持ち手とコードは使い捨て保護カバーで覆います
- グローブ、ガーゼ、器具は滅菌パッケージをお客様の前で開封します
- 再建部位は手術後十分に安定した時期(通常6〜12ヶ月後)に施術します


カラーマッチング
肌のトーンに合わせた色素配合
同じ「肌色」でも、肌ごとにベースカラーが異なります。そのため既製の色素をそのまま使わず、お客様の肌トーンに合わせて複数の色を直接混ぜます。
肌トーン分析
肌のベースカラー(暖色系・寒色系・中性)を把握します。乳輪再建の場合は反対側の健康な乳輪を基準に、両側とも施術する場合は肌色とご希望のトーンを基準に配合します。
多層色素配合
一色ではなく3〜4色を段階的に重ねます。ベースカラー、中間トーン、ハイライト、影をそれぞれ異なる色素で表現し、実際の肌が持つ深みを再現します。
時間による変化
すべての色素は時間の経過とともに徐々に薄くなります。紫外線の露出、肌の再生速度、傷跡組織の厚さにより退色速度が異なります。安定した維持のために直射日光を避け、1〜2年周期で軽い補正をお勧めします。
現実的な期待値
メディカルタトゥーは肌の色のコントラストを減らして傷跡や変色を自然に見せる技術です。肌の質感(凹凸・隆起)まで変えることはできませんが、色と明暗が整うと視覚的にずっと自然な結果が得られます。
比較
装着型補装具と再建タトゥー
爪や乳頭の代わりとなるシリコン補装具も良い選択肢です。ライフスタイルに合った方法を選べるよう、違いを整理しました。
| 装着型シリコン補装具 | 再建タトゥー | |
|---|---|---|
| 形状 | 実物のように膨らんだ形態 | 平らな肌に明暗で立体感を表現 |
| 日常 | 装着と取り外しの管理が必要、水遊び時に外れる可能性 | 肌の一部なので別途管理が不要 |
| 感覚 | 指先を覆うため感覚が鈍くなる場合がある | 肌の上を覆わない |
| 維持 | 磨耗や変色したら新しく製作 | 時間が経ち薄くなったらリタッチ |
ご予約・ご相談
まずはお電話でご相談ください
手術の時期・部位・ご希望の仕上がりをお伝えいただければ、施術の可否・スケジュール・費用をご案内いたします。すべての施術は完全予約制です。